青島など海軍基地増強 中国、原潜配備を拡大
【北京14日共同】香港の軍事専門誌「漢和防務評論」一月号によると、中国東部青島市にある海軍北海艦隊の基地に新たな埠頭(ふとう)が増設され、南部海南島の海軍基地でも航空機の地下格納庫が建造されたことが分かった。中国は海賊対策でソマリア沖に海軍艦艇を派遣するなど海洋進出に積極的で、基地増強は海軍力強化の一環とみられる。
同誌が入手した最近の衛星写真によると、北海艦隊には二〇〇五年にはなかった埠頭が完成、二隻の「漢」級攻撃型原子力潜水艦が停泊していた。増設により八隻の原潜停泊が可能という。同誌は「中国海軍が原潜増強を進めているため」と分析している。
一方、海南島南部楽東の海軍航空基地では航空機地下格納庫の新たな出入り口二カ所を衛星写真で確認。近くにはソマリア沖で船舶警護に当たる艦艇の出発地となった三亜市の海軍基地がある。
同基地は青島に次ぐ第二の原潜基地といわれ、空母が停泊可能な大型埠頭もある。南シナ海を守備範囲とする南海艦隊の司令部は依然として三亜市北東約三百五十キロの広東省湛江市にあるが、中国南端の海南島を新たな海軍基地として強化していることがうかがえる。